個人VTuberにとって、企業案件(PR案件)は大きな収益源の一つです。「企業案件は大手事務所のVTuberだけのもの」
というイメージがあるかもしれませんが、2026年現在は個人VTuberにも企業案件のチャンスが広がっています。
今回は、企業案件の種類や相場、獲得するためのポイントを実践的に解説します。
企業案件とは? 主な種類を理解しよう
VTuberの企業案件とは、企業から報酬を受けて商品やサービスをPRすることです。主に以下の種類があります。
ゲームPR配信は最も一般的な案件です。新作ゲームのリリースに合わせて、プレイ配信を行います。ゲーム配信がメインのVTuberとの相性が良く、案件数も多いのが特徴です。
商品紹介・レビューは、食品、飲料、ガジェット、コスメなど幅広い商品を紹介する案件です。配信中に紹介する場合と、専用の動画を制作する場合があります。
イベント出演は、企業が主催するオンライン・オフラインイベントにVTuberとして出演する案件です。MCやゲスト出演など、求められる役割はさまざまです。
楽曲タイアップは、歌ってみた動画やオリジナル楽曲で企業の商品・サービスをPRする案件です。歌系VTuberにとっては魅力的な案件形態です。
SNS投稿は、X(旧Twitter)やInstagramで商品・サービスを紹介する案件です。配信と比べて手軽で、フォロワー数に応じた報酬が設定されることが多いです。

企業案件の相場感(2026年版)
企業案件の報酬は、VTuberの影響力(登録者数、同時接続数、エンゲージメント率)によって大きく異なります。
あくまで目安ですが、2026年の個人VTuber向け案件の相場感は以下の通りです。
登録者1万〜5万人クラス: 1案件あたり3万〜15万円程度。ゲームPR配信やSNS投稿が中心です。
登録者5万〜10万人クラス: 1案件あたり10万〜30万円程度。商品紹介やイベント出演の依頼も増えてきます。
登録者10万人以上: 1案件あたり30万〜100万円以上。大手企業からの依頼や、継続的なアンバサダー契約の可能性も出てきます。
ただし、これらはあくまで一般的な目安です。実際の報酬は案件の内容、拘束時間、求められるクオリティ、企業の予算などによって変動します。
同時接続数やエンゲージメント率が高いVTuberは、登録者数以上の報酬を得られることもあります。

企業案件を獲得するための5つのポイント
ポイント1: 案件窓口を明確にする
企業がVTuberに案件を依頼したいと思ったとき、連絡先がわからなければ依頼できません。YouTubeの概要欄やX(旧Twitter)
のプロフィールに、ビジネス用のメールアドレスを記載しましょう。「お仕事のご依頼はこちら」と明記するだけで、案件の可能性が大きく変わります。
ポイント2: メディアキットを用意する
企業の担当者に自分の価値を伝えるために、簡易的なメディアキット(媒体資料)を用意しておくと効果的です。
含めるべき情報は、チャンネル登録者数、平均同時接続数、平均視聴回数、視聴者の年齢層・性別比、過去の案件実績(あれば)
、活動内容の概要です。Googleスライドやcanvaで作成し、PDF形式で共有できるようにしておきましょう。
ポイント3: チャンネルの専門性を高める
企業がVTuberに案件を依頼する際、視聴者層との親和性を重視します。ゲーム配信に特化している、料理配信をしている、テクノロジーに詳しいなど、チャンネルに明確な特色があると、関連する企業からの依頼を受けやすくなります。
ポイント4: インフルエンサーマッチングサービスを活用する
企業とVTuberをマッチングするサービスを活用するのも有効です。BitStar、UUUM、Find Modelなどのプラットフォームに登録しておくと、自分のチャンネルに合った案件を紹介してもらえる可能性があります。
ポイント5: 小さな案件から実績を積む
最初から大型案件を狙うのではなく、まずは小さな案件で実績を作ることが大切です。案件をきちんとこなし、企業に満足してもらえれば、リピート依頼や紹介につながることがあります。
実績は最大の営業ツールです。

企業案件を受ける際の注意点
企業案件を受ける際には、いくつかの注意点があります。
PR表記は必須です。ステルスマーケティングは法律で規制されています。配信タイトルや動画内で「PR」「提供」「タイアップ」
であることを明示しましょう。
契約内容は書面で確認しましょう。報酬額、支払い時期、納品物の仕様、修正対応の範囲、二次利用の可否など、重要な項目は必ず書面やメールで確認してから作業に入ります。
自分のファン層に合わない案件は断る勇気も必要です。報酬に釣られて視聴者の信頼を失っては本末転倒です。「この商品・サービスを自分のリスナーにおすすめできるか」
を基準に判断しましょう。
確定申告を忘れずに。企業案件の収入は事業所得または雑所得として確定申告が必要です。年間の副業所得が20万円を超える場合は確定申告の義務があります。
収入と経費の記録は日頃からつけておきましょう。

まとめ
個人VTuberでも企業案件を獲得するチャンスは確実に広がっています。案件窓口の設置、メディアキットの準備、チャンネルの専門性向上、マッチングサービスの活用、小さな実績の積み重ねの5つのポイントを意識して活動していきましょう。
企業案件はVTuber活動の収益基盤を安定させる大きな力になります。ただし、常にファンの信頼を最優先に、自分らしい活動スタイルを崩さない範囲で案件を受けることが、長期的な成功の鍵です。